Edtech女子の学び散歩道

学習分野やキャリア教育分野に興味あり、最近はファシリテーション、コーチングも学び中です。学んだことを書いていきます。

【読書メモ】キャリアデザイン入門[I]基礎力編 第2版 (日経文庫) 新書 – 2016/3/16

【読書ノート】 キャリアの本は著者によって考え方が異なる部分があることがわかってきたので一旦一冊ずつ記録にしていきたいと思う。 今日の本は「キャリアデザイン入門[I]基礎力編 第2版 (日経文庫) 新書 」である。

ただし、本を網羅的にまとめるのではなく、あくまでも私が気になった部分のみ記載し、コメントを付け加えるものであることを了承願いたい。

以下はamazonに書かれている紹介文である(引用)

◆対人能力、自己抑制力、持続力など仕事に必要な社会人基礎力をどう身に付け、今後のキャリアアップにつなげていくかをやさしく解説。先輩や上司が選んだ新入・若手社員にいちばん読んでほしい本の待望の改訂版。

◆改訂にあたっては、学生・若手社員により役立つ内容にブラッシュアップ。かつキャリアルートの多様化や女性活躍推進、ワークライフバランスの最新の内容を盛り込む。

◆第1版の読者レビューでは、「自分のキャリアを考える上で最適の本」「上司にすすめられた」「部下にすすめた」「人生でもっと早く出会えていたらよかった」などと絶賛されている。

◆著者は、人事や働き方に関する研究所をリクルート内で自ら設立し、率いてきた第一級の識者。

著者はキャリア構築において二段階あることを定義している。 30代より前は社会人基礎力をそもそもつける段階であり、専門性をつける前にまず働くことに対して基礎を固めていく時期としている。その後働いているうちに自分の専門性を覚悟を持って決定し、極めていくこととしている。今回は前半部分の基礎編について書かれたものである。

キャリアの定義

キャリアをデザインするということは、自分の将来に対してリーダーシップを発揮するということである。

キャリアの成功とは、自分らしく仕事をしている状態であり、キャリアにフィット感・納得かながある状態である。

キャリアの初期段階では感じることはできない。

キャリアデザインは人生の節目ごとに繰り返される長期にわたる活動であり、試行錯誤と経験の積み重ねの結果として成し遂げられるものある。

キャリアの展望は、そのまま自分の成長計画でもなければならない。

「キャリア」とは職務経験であり、仕事に対する自己イメージであると。つまり二つの側面があるのだ。

仕事に対する自己イメージとは、職業アイデンティティのことであり、「キャリアの主観側面」と呼ばれる。

著者のキャリアに対する考え方は上記のような言葉に集約されているように思う。 前提としてキャリアを自分事として捉える必要があり、将来を見据えてある程度計画を立てるべきと私は解釈した。また仕事をしはじめた段階ではなかなか納得感を得ることは難しく、その理由としてそもそも社会人としての基礎力が未熟であることと、仕事に対しての価値観を育成できていないからとしている。

理論

本書が理論についても紹介している。

■シャインの3つのという問い

自分にできることは何か?(能力、才能)

自分は何がやりたいのか?(動機・欲求)

自分は何をやることに価値を感じるか?(意味・価値)

似たものとしてWill Can Mustという言い方である。 Willにあたるのは何をしたいかという点。 Canにあたるのは何ができるのか。 Mustが会社に求められていること、役割、すべきこと という分け方である。

会社が求めるものがMustとして存在して、それに対して自分ができることはなにか そしてそれはやりたいことなのか、やりたいと思うことに対して方向性があっているかというのを整理するものとして会社で面談なので使われる。

差異がないと思っていたのだが、改めて比べると3つめが少し異なるように思う。 シャインの3つの問いを就活をイメージしてかんがえてみると自己分析として使える。 自分がやりたいと思うことはどんなことかは業界や職種につながってくる またできることはいわゆる強みとあたるものになり、職種選びにも関わってくる 最後にどのようなことをやっている自分だったら意味があると思えて、価値があると感じられるかを問われている。Mustはやるべきことはなにかという問いに対して、あくまでも自分のなかに答えがある質問となっている。この回答に即答できるのはなかなか難しいように思う。

仕事をする上でこの三つが綺麗にそろうことが仕事を行ううえでの幸せにつながる。

ベスト・マッチングの分野

スーパー(D.E.Super):職業適合性の研究者

ホランド(J.L.Holland):ホランドの六角形(研究的、芸術的、社会的、企業的、慣習的、現実的) 六角形で表現されたパーソナリティ・タイプの理論を使って職業趣味検査を行うもので、現在は「VIP職業趣味検査」

キャリアアンカー」職業に就いて五年から十年を経た段階で使われる シャインの三つの問いに対する答えを統合したもので、具体的には八つあるとしている。

  1. 専門・職能別コンピタンス

  2. 全般管理コンピタンス

  3. 自律・独立

  4. 保障・安定

5.起業家的創造性

  1. 奉仕・社会貢献

  2. 純粋な挑戦

  3. 生活様式

どんな仕事が向いているかの適性診断にあたるものがこの分野にあたる。 価値観の診断と、プラス職種(傾向)をリコメンドしてくれるものである。

■キャリア論の研究のひとつに意思決定論的なアプローチがある

ジェラット(H.B.Gelatt):客観的・合理的な決定だけでなく、主観的・直感的意思決定も重要であるとして「積極的不確実性(Positive Uncertainty)という理論を導き出した。

クアンボルツ(J.D.Krumboltz) 「計画された偶発性理論(Planned Happenstance Theory)」 キャリアの多くは予期しない偶然の出来事によって支配されると言い、将来の目標を明確に決めて、そこから逆算して計画的にキャリアをつくりこんでいくような方法は現実的でないと説いたのだ。

キャリアは計画的に立てるものでなく、偶然の出来事で形成されているとも言われている。 具体的には上司や働く人を選ぶことが難しいことだったり、異動など仕事上予想できないことにも適応しながら形成していくこともあるということだろう。

■節目またはトランジションという考える

キャリア・トランジョン(転機もしくは節目と訳す)に着目する研究

シュロスバーグ(N.K.Schlossberg) 自分の役割、人間関係、日常生活、考え方を変えてしまうような人生における出来事をトランジションと捉え、その対処を焦点を当てている。 どのトランジションでも見極め、点検し、受け止め売れプロセスを通じて乗り越えることができるし、乗り越えるための資源として四つのS、つまり状況(Situation),自分自身(Self),周囲の援助(Support),戦略(Strategies)をあげている。 「予期しているもの」「予期していなかったもの」「予期していたのに起こらなかったもの」の3つがあり、自分がトランジションだと認識しないとトランジションではない。

ブリッジズ(W.Bridges)(アメリカの心理学者) 3つの段階があるとしている。第1段階「何かが変わる」第2段階「ニュートラル・ゾーン」第3段階「何かが始まる」第2段階が最も重要で、一人の時間、静かな場所、言語化、休息などを意識的に確保して、改めて自分と向きあう必要があるとしている。

■能力論

次にそもそも能力があるということはどういうことかについてを 歴史とともに振り返っていた。

■能力論の起源 古代ギリシャプラトン 人間個人の才能に注目が集まり、その象徴が紀元前七百七十六年オリンピック競技。 プラトンは能力を「我々や他のものすべてのものをして、それぞれがなしうるところのことを、なしうるようにさせる力」と定義した上で、「知恵」と「勇気」と「節制」を能力の要素としている。支配者には知恵が必要で、戦士には勇気、生産者には物欲を抑えて仕事に励む節制を決めたのである。

能力は持って生まれたものと考えられていた=生得主義という。1900年まで信じられていた。

■高度経済成長期の能力観 日本企業の大半が職務遂行能力に基づく職能資格制度を導入していた時代。 日経連(現在は合併し日本経団連)が定義しているのは以下。 能力=職務遂行能力=「体力」✖︎「適性」✖︎「知識」✖︎「経験」✖︎「性格」✖︎「意欲」

ドライバー(M.J.Driver)が複数の企業のビジネスエグゼクティブや専門職を対象に調査を実施し、キャリアの方向性とひとつのところにとどまる時間を類型化したキャリアキャリアコンセプトというものがある。(その後リクルートワークスが日本で調査)

2011年に小学校段階から身につけるべき対人・対自己・対課題といった基礎力とキャリアプランニング能力を示し、発展段階に応じて獲得することを推奨している。

学年におけるキャリア教育

海外事例も交えた各学年におけるキャリア教育について書かれていた。

■小学生

小学生に幼稚園児の世話をさせる社会適性な役割を体験 町探検 働いているひとを意識。親も含めて。 2分の1成人式 将来どのような大人になりたいか決意表明いたり。 職場体験。アメリカだとジョブ・シャドウイング(Job Shadowing)というイベントが毎年二月に行われていて、特定の職業職業についているひとに半日程度影のように着いて歩くのだが、子供の職業観に大きな影響を与えることがある。

何になりたいかが大事ではなく、職業名はたかが知れているのでなぜアイドルになりたいのかの理由を聞くことで他にもあるかもしれない。

■中学生

働くことを通じて誰に何を提供している職業なのか。

品川区は「市民科」という授業。社会の一員として必要とされる知識を実践的に学ぶ。「葛藤を解決する」「社会の仕組みを学ぶ」「会社の経営活動をまなぶ」「生活コストを考えながら将来の人生設計の方法を学ぶ」など。→これまで自然に学んできたのに学ぶ機会が減ったので授業科して取得した。

■高校生

アメリカのいくつかの州では高校進学時期の進路選択に備え、自分が進みたい分野を「仮決め」させている。進路選択を仮にやってみることで、自ら必要な情報を集め、意思決定できるように訓練するのだ。自分の希望する分野にどのような仕事があるのか、自分はなぜその分野を希望するかといった内容をレポートにまとめて提出する。

最後に用語として以下ふたつを知らなかったので記述する。

**入社直後のキャリア危機;リアリティ・ショック 頭で想像していた仕事あるいは職場と、現実との間に大きなギャップがあって、それを埋めることはできない。 →人事部の取り組み RJP (Realistic Job Preview)がある

オンコール・ワーカー:日雇い的働き方

最後に

キャリア教育とひとこといってもさまざまな理論があり、奥が深いことを再認識した。 今回のブログはあくまでもただのメモに過ぎないが、再度別の機会に自分のきになる部分を深めていこうと思う。

紹介した本は以下でした。